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光害地で天体撮影13(M45すばる(プレアデス星団)、M42オリオン座大星雲) [天体観測]

1月5日は、雲も無く透明度も良いみたいでしたので、前回と同じく「スターリーナイト」という光害フィルターを使い天体写真を撮りました。
目標天体のM45にカメラを向け、インターバルタイマリモコンを3分にセット後直ぐに室内に戻りコーヒーを飲みながらのんびりしていたんですが、ここで問題が発生しました。
10枚程度撮影が終わったころ様子を見に行くと、なんとレンズが夜露で曇っていました。
撮り直す気力も無く、絶望感の中、団扇で気長にレンズを扇ぎながら残りの3枚を撮りました。でも、後で画像処理してみると、全体的に少しボケた感じになってしまったものの、思ったよりも影響は少なかったので良かったです。

M45 (Mel 20) 散開星団 (すばる(プレアデス星団))
赤経 03h47m07.0s 赤緯 +24゚07'40" (J2000) 光度 1.6等 視直径 120.0'
blog0444e.jpg
2024/01/05 21h13m~
Nikon D50 AI AF Zoom-Nikkor ED 70-300mm F4-5.6D(300mmf/5.6)
L41+STARRY NIGHT Filter
ISO800 178秒×13枚(総露出38分34秒) トリミング画角4.6°


M42 (NGC1976) 散光星雲 (オリオン座大星雲)
赤経 05h35m13.8s 赤緯 -05゚24'25" (J2000) 光度 4.0等 視直径 66.0'
blog0445e.jpg
2024/01/05 22h41m~
Nikon D50 AI AF Zoom-Nikkor ED 70-300mm F4-5.6D(300mmf/5.6)
L41+STARRY NIGHT Filter
ISO800 178秒×12枚(総露出35分36秒) トリミング画角4.3°


団扇でレンズを扇ぎながら、M42の撮影もしてみましたが、幾ら扇いで曇りを取っても直ぐに曇ってしまいました。レンズヒーターが無いと駄目なようです。結果こちらも、なんだか少しボケた写真となってしまいました。
100均の湿度計は何と湿度96%を示していました。ほぼ、無風状態だった事も重なり、最悪の条件下での撮影となってしまったようです。


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光害地で天体撮影12(NGC7000北アメリカ星雲、M31アンドロメダ座大銀河) [天体観測]

風が強く、透明度も良くない悪条件ではありましたが、久しぶりに天体写真を撮りました。
今回は、かなり以前に入手していたケンコーの「スターリーナイト」という光害カットフィルターを初めて使用してみました。

NGC7000 散光星雲 (北アメリカ星雲)
赤経 20h58m17.9s 赤緯 +44゚27'30" (J2000) 光度 5.0等 視直径 120.0'
blog0442e.jpg
2023/11/07 20h53m~
Nikon D50 Ai Nikkor 200mm F4(絞り開放)
L41+STARRY NIGHT Filter
ISO800 118秒×18枚(総露出35分24秒) トリミング画角6.3°


M31 (NGC224) 銀河 (アンドロメダ座大銀河)
赤経 00h42m42.0s 赤緯 +41゚16'00" (J2000) 光度 3.5等 視直径 178.0'
blog0443e.jpg
2023/11/07 22h22m~
Nikon D50 Ai Nikkor 200mm F4(絞り開放)
L41+STARRY NIGHT Filter
ISO800 118秒×18枚(総露出35分24秒) トリミング画角7.2°


「スターリーナイト」という光害カットフィルターは、背景のカラーバランスも取り易く、露出倍数も1.3倍(+1/3絞り)と少ないので非常に扱いやすく感じました。比較は出来ていませんが効果も結構あるのではないかと思います。(従来あるような干渉型ではなく吸収型であるため、焦点距離に制限が無いのもポイントですね。)
また、今までISO1600で撮影していましたが、今回はISO800に変更してみました。ダイナミックレンジの狭い古いNikonD50ですが、少しでも広げたいこともあり、またノイズも下げたかったので試してみました。そのため、F値は大きくする必要性が生じたので、開放での撮影となりました。
それらも、功を奏したのでしょうか、星像は悪くなりましたがS/N比の高い天体写真が撮れたと思います。(あくまでも自分撮影比で・・・)


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光害地で星雲・星団の探訪34 [天体観測]

天気は良いのですが、春霞で非常に透明度が悪い上に、光害の反射で空がとても明るい状態でした。当然眼視では春の銀河は確認出来ませんでしたが、それでもなんとか写真でスピンドル銀河捉えることができました。
また、双眼鏡でかみのけ座星団はよく見えましたが、写真はいつもの通り2°の画角でトリミングしたので、よくわからないものになってしまいました。

光害地で星雲・星団確認数  156 (2015年12月~)
内訳:双眼鏡で確認59、望遠鏡で確認88、写真で確認156

NGC3115 銀河 (スピンドル銀河)
赤経 10h05m14.2s 赤緯 -07゚43'03" (J2000) 光度 9.2等 視直径 8.3'
blog0440.jpg
2023/04/20 21h22m~ 200mmF4 f/8 ISO1600 30秒×2枚 トリミング画角2°
*写真で確認。
見えない。写真でなんとなくレンズ状銀河であることがわかる。


Mel 111 散開星団 (かみのけ座星団)
赤経 12h22m30.3s 赤緯 +25゚50'42" (J2000) 光度 1.8等 視直径 275.0'
blog0441.jpg
2023/04/20 21h39m~ 200mmF4 f/8 ISO1600 43秒+40秒 トリミング画角2°
*7×50双眼鏡、65mm望遠鏡、写真で確認。
双眼鏡の視野いっぱいにみえ、V字の星の配列が印象的。


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ZTF彗星(C/2022 E3)の光度測定 [天体観測]

18年前の天体画像処理ソフト「ステライメージ Ver.5」は、測光用のソフトウェアとしても利用できるのですが、変光星はともかく彗星に関しては扱いが難しく、今まで満足のできる測定結果を得られませんでした。
1月30日に観測したZTF彗星(C/2022 E3)の光度測定にあたり、今回は工夫して自己流で測定設定値を決めたところ、今までより良好と思われる測定結果が得られました。

方法としては、先ずはRAW画像を普通にカラー現像して、モノクロモードにします。そして反転してから、下記のように256諧調を減らし、彗星の範囲が判りやすいようにします。
blog0435.jpg


この状態で、光度測定の設定値を慎重に決定していきます。(この作業で、測定結果の精度が左右されそうです。)
濃いピンク色の線の内側が彗星の光度としてカウントされるようなので、数値を上下させながら収まる半径ピクセルを決めます。
この時、たいてい彗星の核から測定中心が偏心しているので、その中心座標値を覚えておきます。
また薄いピンク色の細いリング内が、背景としてカウントされているみたいなので、影響を受けないように彗星からやや離れた位置にSKY内径を決定します。
もちろん、この細いリング内に恒星が入ってしまうと、結果に影響が出るので、入らないような位置にします。(ステライメージの説明書にはこれらの線が何を意味しているか記載されていなかったので、最近まで理解出来ていませんでした。まあ、今でもこの理解で合っているか自信はありませんが・・・。)
光度測定の設定値を決めたら一度ファイルを閉じて、事前準備完了です。
blog0436.jpg


天文ソフトなど(私の場合は無料ソフトの「Cartes du Ciel」)で、彗星周辺の即知の恒星の「Visual magnitude」(実視等級)を数個調べます。
blog0437.jpg


今度は光度測定のため、先ほど開いたRAW画像をベイヤー配列で開きます。
この時注意すべき点は、ベイヤー配列の画像は少しだけ現像画像より余計に大きいので、4辺をカットしてサイズを現像画像サイズと同じにします。
測定方法は自動を選択して、先ほど調べた標準星の光度を入力していきます。
blog0438.jpg


数個の標準星の光度入力が終了したら、対象を天体に切り替え、測定方法を半自動に選択し直し半径設定値が、先ほどの設定値になっているかを確認した後に、事前準備段階で調べた測定中心座標をクリックすれば、彗星の光度が表示されます。
blog0439.jpg


1月30日の20時36分のZTF彗星(C/2022 E3)の光度測定結果は「5.091」でした。
まあ精度を考えると、四捨五入して「5.1」といったところでしょうか。

5等前後まで明るくなると予想されていたとのことなので、この結果は良好なのではないでしょうか?

なお、自動で測定すると8.5等と、とんでもなく予想値からかけ離れた結果になってしまいます。



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ZTF彗星(C/2022 E3) [天体観測]

5等前後まで明るくなると予想されているZTF彗星(C/2022 E3)が1月30日の夜には北極星まで10度くらいの位置との事なので、寒いですが帰宅後7×50の双眼鏡を使って探してみました。
北極星を起点に、東へ少し視野を動かすと簡単に見つかりました。探し易く思ったより明るいです。
でも明るい月の影響でしょうか、淡い彗星の尾らしいものは見えず、淡くぼんやりと見える球状星団の見え方に近い感じです。

ZTF彗星(C/2022 E3)
blog0434n.jpg
2023/01/30 20h36m~
Nikon D50 Ai Nikkor 135mm F2.8S(絞り開放)
L41Filter ISO800 13秒

位置を記録するために、カメラを持ち出し135mmで固定撮影しました。
ISO800の13秒露光で、簡単に写りました。中央あたりのぼんやりと光っているのがZTF彗星(C/2022 E3)です。

モニター画像から撮影時の位置を透明シートに数点プロットし、天文ソフト(無料ソフト「Cartes du Ciel」)画像にそのシートを合わせ、日時を2000年1月1日20時58分55秒に設定してから彗星位置読み取ると、およそ赤経 09h56m、赤緯 +80゚14'(J2000)ぐらいのようです。

右方向に僅かに彗星の尾が写っているような気もします。


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